飼い主はんと背後霊君

~これは飼い主はんと背後霊君の青春群像ドラマなのである~

やってもた

今、飼い主はんが勤めてる工場内では作業場の引っ越しの真っ最中なのであります。

今まで使ってた作業場から、これまで倉庫として使ってた建物を改良して、そこを新しい作業場とすることになったのです。

この新しい作業場については後々機会があれば触れることにしまして、

今日も朝から作業を進めてました。そして朝8時前に事件は起きました。

 

新しい作業場に置く棚を6個買ったので、それの組立作業をしていたのですが、

ずーっとしゃがんだ体勢でネジを締め、よし次の作業に移るかと立ち上がろうとした瞬間でした。

突然腰に激痛が。

痛い、痛すぎる。これが噂に聞くギックリ腰ってやつか。

寝転んでなんとか激痛の走らない体勢を編み出して、横になってるのが精一杯の状態。

「突然の痛みだし、治まるのも突然のはず!」

という何の根拠もない希望を抱いて身体を動かしてみようとするものの、激痛まったく治まらず。

救急車を呼ぼうという話になりましたが、入院だけは絶対に絶対にしたくないので、

いやもうちょっと様子見ましょうと、粘ってみる。

しかしやっぱり痛みは引かず、このまま寝転んでてもみんなの引っ越し作業の邪魔になってしまう。

すると社員さんが実に魅力的な一言を発しました。

「ギックリ腰だったら、注射打ってコルセット付ければその日のうちに帰れるんじゃないかな」

まじか!今すげえ激痛だけど注射で治るんか!

だったらとっとと医者行った方がいいかもしれん。

そういうわけで抵抗を諦め、ついに寝たまま救急車で搬送されることになりました。

人生二度目の救急車でした。

 

病院に着いてレントゲン撮られたりしましたが、その作業台の上で撮られやすい体勢整えるだけでも激痛。

看護師さんにお尻出して痛み止めの座薬を入れられるという辱めを受け、

さらに痛み止めの点滴をしたその結果……

 

激痛まったく治まらず。

 

なんとかその日のうちに大手を振って病院を後にしたかったものの、

お医者さんから「この痛みが夕方までに引くことはちょっと考えられない」と説得され、

ついに入院することになりました。

今日のうちに帰れるのならって涙を飲んでお尻出したのに……。

 

ベッドに横になって再び点滴を受けることになりましたが、飼い主はんの腕って毛むくじゃらなので、

看護師さんが思わず「け、毛が……」と口にするほど難儀しながら針を刺してました。

昼飯が出たもののまったく食欲はなく、

でも何か食べないと食後の痛み止めの薬飲めないので2口ほどご飯を食べ、

気は沈み、やることもなく、時計がないので何時なのかさっぱり分からず、とにかくずーっと寝る。

 

目が覚めてボーッとしてたら夕食の時間に。

まだ食欲湧かないので、昼と同じく薬のために2口ばかり食べる。

再び横になってたら、リハビリをすることになり、車椅子でリハビリルームへ。

歩行器を使って何度か歩いてるうちにコツを掴んだので、リハビリルームからの帰りは歩行器を使わずに自力で歩くことにチャレンジ。

まだ何かに掴まらなければ歩けない状態だが、廊下の手すりを駆使し、

車椅子も歩行器も使わずに病室に戻ることに大成功。

看護師さんにも「確実に治りつつある」とアピールできたはず。

あとは、寝てる間にさらに痛みが取れることを祈るのみ。

そうそう、トイレに行けないのでベッドの横に尿瓶が用意されたのですが、

ベッドの上で小便するのも抵抗があり、大部屋なので他の人にジョロジョロ聞かせるのも嫌なので、

歩行器を用意してもらってそれでトイレまで行くことに。

無事歩行器使って用を足せたので、尿瓶のお世話にはならずに済むことに成功。

12時間近くガマンしたあとの小便はビックリするぐらいに長かったです。

これでトイレの心配もなくなり、この病院に来て初めて安心して眠れました。